KG高等学院は、連携する高校の卒業資格の取得をサポートを行う通信制高校のサポート校です。全日制よりも自由がきく通信制は、自分のペースで学習を進めることができ、全日制の高校に通うことが難しい生徒も安心して通える場所です。

今回はKG高等学院様と連携するサポート校のうち、北千住キャンパス江東キャンパス自由が丘キャンパス甲府駅前キャンパスの4校の運営に携わる、取締役の鶴田賢(つるた さとる)さん、小寺 百恵(こでら ももえ)さんにインタビューを実施。

スマホ対応もしていなかった古いWebサイトで集客に苦戦をしていた中、NobolへWeb制作の依頼をいただきました。鶴田さんがNobolへ依頼を決めたたった1つの理由、そしてWeb制作のプロであるNobolならではのサポート体制とは――。フルオーダーで1からWebサイトを制作したい、古いWebサイトを見直す必要性を感じている担当者様は必見です。 

子どもの自立を促し、小さな成功体験を積み上げる。通信制高校のサポート校「KG高等学院」

―― はじめにKG高等学院様の事業内容をお伺いさせてください。

鶴田さん:KG高等学院は通信制高校の「サポート校」で、連携する高校へ入学した生徒をサポートをする学校です。通信制高校では、自由なペースで学習を進められる一方、一人で学習を進めるのが難しいこともあります。そんなつまづきやすい点をカバーして、卒業までを支援するのがサポート校です。

私達が運営する北千住キャンパスは、鹿島学園高等学校、鹿島北高等学校、鹿島朝日高等学校の3校と連携していて、現在は75名の生徒が在籍してます。

通信制は全日制に比べて場所や時間が自由なので、さまざまな事情で全日制高校に通うのが難しい生徒でも安心して通っていただけます。

―― 通信制の高校やサポート校は他にもありますが、他校にはないKG高等学院様の特徴は何でしょうか。

鶴田さん:まず、私たちが運営するキャンパスでは、「卒業に必要な“学習”にフォーカスしていること」が大きな特徴です。

他のキャンパスや他校では、クラブ活動や塾と提携している学校もあります。一方で、私たちは高校卒業だけに必要な「学習」に集中できる体制――単位を修得のための計画から、学習進捗の管理、困りごとの相談対応に注力しています。

2つ目は校外学習やイベントが多いところです。一般的には年に3〜4回の学校が多いところ、私たちのキャンパスは8回以上は行いますね。

―― 倍以上ですね!何か理由があるのでしょうか。

鶴田さん:狭く、浅くてもいいので、生徒たちに同年代と話す機会を作りたくて。イベント自体が少ない場合、該当の日に出席できないと次のイベントの予定まで遠いため「全部に行かなきゃいけない」と負担になってしまいますよね。それならイベント自体を多くして、「こっちは行かないけど、あっちは行こう」と生徒が選べる環境にしています。

自主性を大事にするという点で「二人三脚」でつきっきりで対応するより、自立を促すような接し方をしています。そのため、どんなに小さなことであっても、それが小さな成功体験となり、自信と自主性につながります。

―― 成功体験が積み上がると、子どもたちの自信につながりますね。

依頼の決め手は、事業者と同じ目線でサイト制作に向き合ってくれたこと

―― KG高等学院様のキャンパスのうち、北千住キャンパスを含めた4校のWeb制作に携わりました。Web制作を依頼する前の課題やNobolを知ったきっかけは何だったのでしょうか?

鶴田さん:集客面が大きな課題でした。実はコロナの影響もあり、入学者自体がピーク時の約半分になってしまいまして……。特にWebでの集客に苦戦していました。原因のひとつはWebサイトが古かったからだと思います。実はリニューアル前のWebサイトは10年ほど前に作成したもので、スマホの対応すらもできていない状況で。

使い勝手や導線が悪いこともあって、キャンパスへの直接の問い合わせではなく、ほとんどが鹿島学園高等学校のWebサイト経由でした。

そのような状態だったのでWebサイトをつくり変えようとして、他のサイト制作会社さんに相談しました。しかし、既存のサイト自体が古く「Webの土俵にすら立っていない」と言われてしまいまして……。なかなか対応してくれる会社さんと出会えなかったんです。

そんなときに、取締役の小寺からNobolの代表である池田さんのご紹介をいただきました。

小寺さん:池田さんとは別の場でご一緒した縁がありまして。集客のためのWebサイトリニューアルの話が出たとき、信頼できる池田さんが頭に浮かびました。

―― 最終的に、Nobolへ依頼しようと思った決め手はなんだったのでしょうか?

鶴田さん:池田さんが、相手の立場に立てる人だからです。初めてお話したときから、こちらの事情や要望を深く知ろうとしてくださった姿が印象的でした。

「鶴田さんはどうしたいですか?」「このサイトを作ってどうなりたいですか?」と、私が言語化できていないところまで質問してくださいました。これだけ深く関わってくれる池田さんには、自分の要望も伝えやすかったです。こちらの要望を叶えてくれそうだし、ダメだったらダメだと言ってくれそうだなと思いました。

あと、池田さんと私の生年月日が同じなのも決め手です。これはお願いするしかないと(笑)。

不要と思っていた情報こそユーザーが知りたい情報だった

―― 制作過程で「決め手」の部分が実際に感じとれたエピソードはありますか?

鶴田さん:制作中も同じ方向を向いて動いてくれていると感じていました。

ある時、池田さんから通信制の高校の説明をWebサイトに掲載する提案をいただきました。当時私は、調べたらすぐ出てくる情報なので必要ないと思っていたのです。しかし記載した後に入学説明会に来られた人から「Webサイトに通信制高校の説明からしっかり記載されていて分かりやすかったので、入学を決めました」と言われて。

まさに池田さんの言っていた通りだと思いましたね。「1から10まですべてホームページに記載があるとお客様は他のページにいかなくなる。うちのページで見れば完結するから、載せてください」と提案されて。結果、本当に入学希望が来ました。

池田(株式会社Nobol代表):サイト制作の際に、既存のホームページを最初に見た時の「通信制の高校って何だろう」「サポート校って何?」という自分の第一印象を意識しまして。初めて見たユーザーの意見に近いので、その感覚は大事にしたいと思って伝えました。

自分の直感だけではなく、周囲へのヒアリングも行っています。今回の説明については、ヒアリングでも同じ意見が出たため通信制学校についての、当事者から見たら“当たり前”であろう内容の説明が必要だと。

―― 通信制の学校のプロだからこそ、当たり前すぎて見落としててしまう観点ですね。では、ホームページが完成した時の率直な感想はいかがでしたか?

鶴田さん:とても見やすく、導線が整っていると思いました。必要な説明を読んだらすぐに資料請求ができるように作られていて、迷子にならないです。

また、写真やイラストも多く掲載いただいたので、保護者だけでなく進路を考え中の中学生たちや転校希望の高校生たちにも見やすい点も評価しています。子どもたちがみずから問い合わせしてくださることもあるので。

―― 池田さんが制作で意識したポイントはありますか。

池田:保護者の声を1番見えやすい位置に掲載したことです。私自身が保護者のメッセージを読んで、とても感動して。KG高等学院に通って生徒さんが変わったことが伝わる、ぐっとくる文章ばかりでした。そんなKG高等学院の魅力がリアルに伝わる情報を押し出すべきだと思い、トップページへ配置しました。

また、問い合わせフォームも必要最低限になるように綿密に設計しています。項目の内容や数で問い合わせのしやすさに影響するため、慎重に吟味しました。

リニューアル後、入学者数が1.5倍に!ピーク時と同様の数値に回復

―― Webページをリニューアルして、なにか成果はありましたか?

鶴田さん:数年ぶりに入学者数がピークの頃に戻りました。4月時点を基準にすると、ここ数年は入学者は10名〜20名だったのですが、今年は35名に増えました。約1.5倍ですね。コロナ禍で在籍数が50名まで下がったところ、リニューアルを経て今年は70名からスタートができたのが1番の喜びです。

問い合わせ自体も1.7倍になりました。月に20件程度だったものが、多いときだと50件まで増えて。以前は鹿島学園高等学校からの問い合わせ経由が多かったと話しましたが、リニューアル後は、サイトからの直接の問い合わせが大きく増えましたね。

―― 問い合わせいただく内容に変化はありましたか?はい。説明会にいらっしゃる保護者の変化もありました。

今までの説明会では、最初に学校の説明をすることが多かったのですが、最近ではご来校して早々に「質問があるんです」と保護者の方から言われます。つまり、基本的な説明はすべてWebサイトで見て、理解してからお問い合わせいただいております。質問の回答に納得されたら「出願しますね」と、入学を決めたうえでご来校いただく場合もあります。

―― Webサイトに学校の説明を載せたからこそですね。こういった成果が出た前提もふまえて、他の会社へNobolをおすすめするなら、どう伝えますか?

鶴田さん:フルオーダーで作ってくれる。そして、改善点もちゃんと言ってくれる。言われた通りにするのではなく、できないことは説明してくださり、そのうえでその会社に合わせた対応をしてくれます。

小寺さん:今の時代、集客をするにはWebサイトの力が必要です。実際に入学者が10人から35人に増えた実績もあるので、1からホームページをつくりたい人やWebでの集客に困っている人におすすめしたいです。

―― 最後、KG高等学院様の今後の事業の展望をお願いします。

鶴田さん:キャンパスを通して、生徒がどんな思い出を作り、どんな人生を作っていきたいか。そんな相談ができるのも私たちの強みです。「高校の卒業証書だけではなく、1度しかない高校生活で素敵な思い出を作ってほしい」という想いから、さまざまな校外活動にも力をいれています。

子どものうちに楽しい体験をする子どもが増えれば、その子だけでなく、その子の保護者にもよい影響が広がり、社会貢献につながればと思っています。

(取材:2024年5月 取材・執筆:金井みほ 編集:えるも)