ホームページ制作をお客様に提案していく中でよく聞くのが「ホームページ制作の料金は内訳がよく分からずに見積りが不明瞭で、問い合わせに不安を感じる」というお声です。

ホームページ制作会社あるある?なのですが、お客さまが「いくらでホームページは出来ますか?」と聞かれた際に、作りたいサイトの内容を聞いてみないと、具体的な見積り金額を提示するのが難しいという場面は多くあります。

ホームページ制作の料金はどうやって決まる?

まず大前提として、ホームページ制作料金のほとんどは人件費です。つまり、ホームページ制作にどれくらいの時間がかかるか?で料金が変わってきます。

また、人件費以外にも、広告をかけている場合は広告費が含まれますし、オフィスがある場合には地代、従業員がいる場合には労務費などのバックオフィスの費用が含まれてきます。

大規模な組織のホームページ制作会社は、人件費以外の経費がかかる分、見積もりは上がる場合もあります。一方で組織として安定した高い品質のものを提供できる可能性が高くなりますので、一概にそれが悪いというわけではありません。

安い業者はなぜ安いのか?

フリーランスではそもそもかかるコストが低い

ホームページ制作をお客様に提案していると、個人やフリーランスでサイト制作されている方と比較されることがあります。この場合、やはりフリーランスの方が作るサイトの方が安い場合が多いです。特に、デザインからコーディングまで一人でやっているような方では安く発注できる場合もあります。

信頼でき、高い品質を提供できるフリーランスの方で、かつ金額が安いというのが理想ではありますが、そういう方に出会うのは稀です。やはり当たり外れはあるかと思いますので、その見極めは難しくなります。

フリーランスへの依頼は一長一短ありますので、一概にいいとも、悪いとも言い難いところはあります。

独自のツールを開発しコストを抑えている

ホームページ制作会社によっては、より少ない手間で作成できるように自社でツールを開発している会社もあります。独自のツールを使ったホームページはコストが抑えられる点は魅力ですが、他社への乗り換えや、拡張性や自由度の点で制限を受ける場合もあります。

ご自身のビジネスの成長に合わせたホームページを作れるかが選ぶポイントです。

制作工程を仕組み化してコストを抑えている

ホームページ制作は様々な技術が登場してきたことで、ある程度のパターンは確立されています。例えば、会社のホームページであれば、サービス紹介があって、会社概要があって、お問い合わせがあって、というようなパターンはありますので、同じ様な業種の企業に絞った制作を行うホームページ制作業者でコストを抑えているパターンもあります。

また、多くの制作会社は自社用のテンプレートを持っています。制作会社によっては、独自テンプレートを用意することで、独自性のあるホームページを作りつつ、コストを抑える工夫をしているのです。

高い業者はなぜ高いのか?

サイト制作前の作業が発生している

ホームページ制作で見積もりが高くなる一つのケースとして、作成するウェブサイトの企画やコンセプトをなど、立ち上げ前に作業が発生するケースがあります。

例えば、新たにウェブメディアを立ち上げる場合には、実際にサイト制作を行う前に以下のような作業が発生する場合があります。

・想定する顧客のペルソナ(想定する人物像)を策定する。
・カスタマージャーニー(訪問から購入までのサイト内での動き)を策定する
・どのようなコンテンツを作成するのか戦略を立てる。
・競合を調査し、勝てるウェブサイトにするための戦略を立てる

こういった部分は、ホームページを直接的に作る作業ではありませんが、知識や経験が求められる部分でもありますので、より優秀なコンサルタントが担当する場合、費用が高くなる部分でもあります。

制作を依頼する会社様がどれだけ具体的にウェブサイトに必要な情報や戦略を考えているか(決めているか)によっても、これらの制作前に必要な作業は変わってきます。

「なんとなくウェブサイトを立ち上げて集客したい」と漠然とご依頼を頂くような場合では、実際の制作前にこれらの作業が必要になる場合があり、出来上がったウェブサイトの見た目以上に見積もりが跳ね上がる可能性もあります。

サイト制作者のスキルが高い

もう一つ、実際にサイトを制作するデザイナーやエンジニアのスキルが通常よりも高いケースがあります。

このような場合、制作会社は、相応の給料を支払っていますので、ホームページの制作金額にも反映される場合もあります。

「いいものをより安く」というのは理想ですが、多くの場合では「いいものは高い」という側面もあります。

オリジナル要素が多い

ホームページ制作会社は多くの場合、ある程度パターン化した素材やテンプレートを活用して、製作コストを抑えます。しかし、お客さまのご要望によっては、ゼロからオリジナルで作成せざるをえない場合もあります。

当然オリジナル要素が増えれば増えるほど、費用は高くなりがちです。思ったよりも見積もりが高いと思ったら、こういったオリジナル要素(こだわり)が減らせないかを見直してみるのも一つの方法でしょう。

単純に高い

最後に、単純に高い、、、というケースも残念ながらあります。経験やスキルもそれほどないのに、マーケティングや営業に力に極端に力を入れているため、お客さまを捕まえるのだけはウマい。

この見極めは難しいと思います。できるだけ、複数の業者から見積を取るなどして、妥当な見積もりを見極めるようにしましょう。

ホームページ制作会社の賢い選び方

ホームページ制作を依頼する時に、依頼者がついついしてしまう勘違い、それはホームページをいかに安く作るか、に考えを集中させてしまうことです。

ホームページ制作で重要なのは、かけたコストに対してどれだけの売上を期待できるかです。

いくら安く作れても、効果が上がらなければ、安物買いの銭失いになりかねません。また、高く作っていいものが出来たとしても、売れる仕組みを考えていなければ、それもまた無駄になってしまいます。

ホームページ制作で注目すべきなのは、かけたコスト以上にリターンが得られるかどうかです。

ホームページ制作会社で営業に力を入れている会社によっては、過度な売上の期待をもたせる営業トークを使うケースもあります。そういった場合には、その売上の根拠の妥当性をしっかりと見定めることも必要です。

費用対効果の高いホームページ制作を意識した制作会社を選ぶようにすれば、失敗の可能性はグッと減らせると思います。