この記事では、1ページ(シングルページ)で作るホームページについて紹介します。後述しますが、企業やブランドに関する情報を提供することを目的にしたホームページを想定した記事となっています。

この記事では、コストや制作期間が短いメリットや、SEO対策がしずらいデメリットなどを詳しく解説しています。

また、ノーコードツールや制作会社に依頼する方法など、1ページの制作方法や料金相場についても触れています。

1ページ(シングルページ)で作るホームページとは?

ホームページは通常であれば、複数のページから構成されるのが一般的ですが、ホームページを1ページで作成する方法があります。単純に「1ページのホームページ」と呼ぶ場合もあれば、「シングルページ」「トップページ」「ペライチ」といったような呼び方があります。

ランディングページとの違い

1ページのホームページの仲間に、ランディングページと呼ばれるものがあります。

ランディングページは、特定の製品やサービスに関する情報を提供し、顧客がその製品やサービスを購入すること(コンバージョン)を促進するために設計されています。

シングルページのホームページは、通常、企業やブランドに関する情報を提供することを目的としており、作る目的や用途が異なります。

WEBサイトは、WEBページを作るという方法は一緒ですが、目的によって呼び方やページの構成が変わってきます。

複数ページで作る場合との違い

WEBサイトは、複数ページで作成するケースが多いのではないでしょうか。目的や予算感によって、どちらが良いかも変わってきます。

【複数ページのサイトのメリット】

  • 載せられる情報が多い
  • ブログで最新情報を発信できる
  • SEO効果が期待できる
  • 様々な目的を含めることができる

【複数ページのサイトのデメリット】

  • コストが高い
  • 制作期間が長い
  • 訪問者によっては導線で迷う
  • 効果が出ない場合にコストだけがかかるリスク

複数ページのデメリットは、裏返すと1ページのホームページではそのままメリットにつながります。

メリット

1ページのホームページのメリットを詳しく見ていきましょう。

コストが低い

1ページのホームページは、多くの場合、コストが低いというメリットがあります。

複数ページで構成されたWEBサイトに比べ、必要な情報を1ページにまとめることが出来るため、デザインや開発に必要な人数や時間が少なくて済みます。

シンプルで簡潔なデザインを採用すれば、コンテンツの量を減らすことで、コストを削減することができます。

コストを低く抑えたい場合や、小規模なビジネスの場合には、1ページのホームページ制作が適している場合が多くあります。

制作期間が短い

1ページのホームページを作るメリットの一つは、制作期間が短いことです。

多くの場合、必要な情報を1ページにまとめることができるため、デザインや開発に必要な時間が少なくて済みます。

1ページのホームページであれば、標準的には2週間~1ヶ月もあれば、制作可能でしょう。

強いメッセージが生まれる場合

1ページのホームページは、訪問者は上から下にスクロールして移動するだけなので、WEBに馴染みがない方でも、迷いにくく、見やすいサイトになります。

うまく作成すれば1ページだからこそシンプルに作ることができ、ストーリー性を表現することが可能です。強いメッセージをシンプルに伝える力を持たせることも可能でしょう。

デメリット

続いてデメリットを見ていきます。

SEO対策しずらい

1ページのホームページは、SEO対策がしずらいという問題があります。

SEO(検索エンジン最適化)対策は、Googleの検索で上位表示させる対策のことをいいます。

一般的にSEO対策を実施するためには、複数のページを用意し、それぞれのページに合わせたキーワードを設定して対策していきます。

複数ページでコンテンツを制作することで、Googleの検索から評価されやすくなる効果が期待できます。

しかし、1ページのホームページでは、コンテンツが少ないため、特定のキーワードで検索上位表示させることが難しくなります。

滞在時間が少ない

1ページのホームページは、コンテンツ量が少ないので、滞在時間が比較的短くなります。

ざっくりと会社の存在やイメージを掴んでもらうには便利ですが、印象には残りにくい側面もあります。

また、一度訪れれば内容を把握できるので、リピートの割合は少なるなるでしょう。

リピーター向けではない

1ページのホームページは、新規顧客など、まだあなたのビジネスに触れたことがない方が訪れます。

もし、顧客に継続的にアプローチしたかったり、既存顧客向けのキャンペーンを展開したい場合には、向いていません。

ただ、今の時代はSNSや動画SNSもユーザーが多いので、複数のメディアを併用することで、補完することも可能でしょう。

例えば、ホームページを見ていらっしゃった新規のお客様を、来店後にInstagramフォローに誘導して、リピーターになってもらうなどの戦略も考えられます。

1ページのホームページが向いている方

会社の存在を証明したい

1ページで作るホームページは、会社の存在を証明するのに便利です。

銀行口座開設や補助金申請など、事業を営む上で、ホームページが信頼性を産むことは言うまでもありません。

会社の存在を証明する観点では、ドメインとしてco.jpを利用することも考えましょう。

co.jpは、日本国内で登記を行っている会社が取得可能ですので、他のドメインに比べても信頼性の高いドメインとなっています。

予算はない方

1ページのホームページは、予算がないビジネスオーナーや起業家にとって、有効な選択肢です。

また、時間がない方にとっても少ない時間で制作できる1ページホームページはメリットがあります。

とりあえず1ページのホームページで簡易的にWEB集客をスタートさせておきながら、事業の拡大とともに、本格的なホームページに切り替えるような方法も可能です。

ホームページは1ページの簡易的なものを用意しておき、メインをInstagram集客にするといった、複合的なメディア戦略も有効です。

会社のブランド価値を高めたい

会社のブランド価値は無形資産となり、事業を伸ばす上で非常に重要な役割を持ちます。

ホームページを持つことで、オンラインでの存在感を高めることができます。ホームページは、検索エンジンやSNSなどを通じて、多くの人々にアクセスされるため、会社のブランド認知度を高めることができます。

また、ストーリー性の高い内容をメッセージとして出せば、ただ商品の機能をみるだけではなく、そこに至る背景などを見せることができ、ブランド価値を高めることに役立ちます。

1ページのホームページ作成時の注意点

事業所名が重要

ただ、ここまで伸びたようにホームページ単体でSEO効果は見込めない場合もあります。

そういった場合は、ホームページ以外のメディアやSNSなどと組み合わせて効果を発揮させるなど、ひと工夫が必要になる場合もあります。

また、1ページのホームページでは、事業所名(会社名・屋号)も重要になってきます。

例えば、事業所名が一般的な単語や固有名詞と同じ場合、事業所名が検索結果に埋もれて上位表示が難しくなるケースもあります。

もし事業所名が決定する前であれば、検索で上位表示されやすい名称かどうかも検討してみるとよいでしょう。

1ページのホームページの作り方・ツール

ノーコードツールで制作する

ノーコードツールは、プログラミングの知識がなくてもWEBサイトやアプリを簡単に制作することができるツールです。

1ページのホームページを制作する場合、ノーコードツールを使えば、デザインやコンテンツの編集が簡単に行えます。

ノーコードツールは、基礎的な機能は無料から始められますが、独自ドメインや広告なしにする場合には、月額費用がかかるものが多いです。

ペライチ

ペライチは、日本製のノーコードツールで、1ページのホームページを簡単に作成することができます。ユーザーインターフェースがシンプルで使いやすく、初心者でも簡単に使いこなすことができます。

ペライチには、プランがいくつか用意されていますが、基本的な機能は無料で利用することができます。有料プランになると、独自ドメインの取得や、スマートフォン用のレイアウト作成など、より高度な機能が利用できるようになります。

ペライチは、SEO対策にも配慮されており、適切なキーワードの設定やコンテンツの最適化により、ホームページのアクセス数を増やすことができます。また、ペライチには、Googleアナリティクスとの連携機能があるため、アクセス解析を行うこともできます。

ペライチのデメリットとしては、プランによっては、広告が表示されることがある点が挙げられます。また、高度な機能を利用するためには、有料プランに加入する必要があるため、コストがかかることがある点にも注意が必要です。

Studio

Studioは、国内発の制作ツールですが、デザイナーをはじめ多くの制作会社で評判を集めています。

Studioには、あらかじめ様々なテンプレートが用意されており、内容を差し替えるだけでも、簡単にホームページを作成することができます。

Studioが他のツールと違うのは、デザイン性が高いという点です。デザイナーでない方で、特におしゃれなサイトにこだわりたい方にはStudioがおすすめです。

またStudio Storeでは、無料、有料テンプレートも豊富に揃っていますので、気に入ったテンプレートが見つかれば、文字や写真を入れ替えるだけで、高いデザイン性のサイトを初心者でも作ることができます。

ゼロベースでもサイトをコーディングなしで作成することもできます。プログラミングの知識がなくても作れる点では簡単ですが、操作になれていないと難しく感じる部分もあるでしょう。

Wix

Wixは、簡単な操作で美しいウェブサイトが作成できるクラウドベースのウェブサイトビルダーです。ホームページ制作ツールとしては老舗の部類ですが、そのデザイン性は最新なものを取り入れ続けています。

Wixは、様々な業界やニーズに対応したテンプレートを提供しており、ユーザーはそのテンプレートを使用して自分のウェブサイトを作成できます。

Wixには、以下のような機能があります。

  • ドラッグ&ドロップ機能により、簡単にウェブサイトを作成できる
  • 500以上のテンプレートから選択できる
  • モバイルフレンドリーなテンプレートも豊富に揃っている
  • オンラインストアを作成するための機能が充実している
  • SEO対策を行える
  • ブログ機能がある
  • フォーム作成機能がある
  • メールマーケティング機能がある
  • アプリストアから機能を追加できる
  • サポートが充実している

Wixは、初心者でも簡単にウェブサイトを作成できるのが特徴です。また、オンラインストアやブログといった機能も充実しており、多様なニーズに対応できます。

Wixは、広告ありで無料で使用できますが、ビジネスやeコマースのサイトを作成する場合は、独自ドメイン、且つ広告なしの有料プランを選択する必要があります。

本格的に制作する

1ページのホームページを本格的に作る場合、WordPressやHTML + CSS、Bootstrapなどを使う方法があります。

これらの方法を使うことで、SEO対策がよりしやすくなったり、より高度なデザインを実現したりすることができます。ただし、これらの方法を使う場合は、制作に時間がかかり、コストも高くなることがあるため、予算や制作期間に余裕がある場合に適しています。

WordPress

WordPressは、ホームページ制作ツールとして、もっとも普及しているツールと言っても過言ではありません。WordPressは、オープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)であり、多くのプラグインやテーマが提供されているため、1ページのホームページを簡単に作成することができます。

また、SEO対策にも配慮されており、適切なキーワードの設定やコンテンツの最適化により、ホームページのアクセス数を増やすことができます。

ただし、WordPressを使う場合は、Webサーバーを用意する必要があります。また、テーマやプラグインの選択によっては、セキュリティ上の問題が発生する可能性があるため、注意が必要です。

HTML + CSS

HTML + CSSは、ツールというよりは、WEB言語そのものです。WEB言語は、Webページを作成するために使用するプログラミング言語の総称です。代表的なものにHTML、CSS、JavaScriptがあります。HTMLは、Webページの構造を定義するためのマークアップ言語であり、CSSは、HTMLにスタイルを追加するためのスタイルシート言語です。

HTML + CSSを使うことで、1ページのホームページを思ったように作成することができます。

ただし、HTML + CSSを使う場合は、WebデザインやWeb開発の知識が必要です。また、SEO対策にも配慮する必要があります。

BootStrap

Bootstrapは、Twitter社が開発したCSSフレームワークで、HTML、CSS、JavaScriptを使って1ページのホームページを制作するために利用されます。Bootstrapを使うことで、簡単にレスポンシブデザインを実現したり、アニメーションやフォントなどの効果を追加することができます。

Bootstrapは、多くの開発者から支持され、多数のテンプレートやプラグインが提供されています。

最近ではBootstrap以外にも様々なCSSが登場しています。

制作会社・フリーランスに依頼して制作する

制作会社やフリーランスに依頼する場合は、経営に集中できる、プロのデザイン、集客も考えられるといったメリットがあります。1ページを制作会社に依頼する場合の料金相場は、初回制作のみやサブスク型などがあります。

詳しくは次の章で詳しく解説します。

制作会社に頼むメリット

制作会社に依頼するメリットを見ていきましょう。

経営に集中できる

制作会社に依頼する場合、自身は経営に集中できるというメリットがあります。ホームページ制作には、時間や技術、デザインなどの要素が必要であり、これらをすべて自分で担当するのは大変です。

制作会社に依頼することで、自分がやるべき業務に集中できます。また、制作会社にはプロのデザイナーやエンジニアが在籍しているため、より高品質なホームページを制作することができます。

プロのデザイン

制作会社であれば、デザインのプロが制作にあたりますので、デザイン効果によって、ユーザーの印象が良くなり、ブランドイメージを高めることができます。

デザインというのは、見た目がオシャレであるというビジュアル面だけでなく、戦略的な要素も含まれます。

集客も考えられる

制作会社を、ただホームページを作る作業を行ってくれるという捉え方だと、使い方としては勿体無いです。ホームページを作るというのは、あくまで手段ですので、手段の先で何を得たいのか?

つまり売上を上げるという目的の場合は、ホームページを使ってどのように売上を上げるのか?というのを考える必要があります。

制作会社に依頼することで、この辺りの集客戦略を一緒に考えてもらう、つまり、プロの頭脳を借りて集客を考えられるという点が魅力的な点ではないでしょうか?

制作会社に頼むデメリット

コストがかかる

制作会社に依頼する場合は、コストがかかるというデメリットもあります。

また、依頼先によっては、制作期間が長引くことがあるため、納期については事前に確認しておく必要があります。

さらに、効果が出ない場合もあるため、依頼先の実績や評判を確認し、十分な相談を行うことが重要です。

効果が出ない場合も

制作会社がプロであるということは確かですが、プロが作ったからといって必ずしも成果(つまり売上)が伸びるわけではありません。

制作会社に依頼する場合は、コストがかかるため、十分なリターンが期待できることが重要です。

残念ながら、成果が出ると言っておきながら、実際に作ってみても成果がでない話もよく耳にします。

成果が出ると制作会社が言う場合、その根拠となる具体的な施策がなんなのかを注意深く見定めましょう。

制作会社を選ぶポイント

自社のビジネス戦略やブランドイメージに合わせたホームページを制作することができるかどうか、また、相談や提案ができるかどうかなどを確認し、十分な検討を行うことが重要です。

1ページを制作会社に依頼する場合の料金相場

1ページを制作会社に依頼する場合の料金相場を紹介します。制作会社の料金には大きく分けると二つの方法があります。

初回制作のみ

まず一つは、初回制作のみの料金が発生するケースです。

1ページのホームページを制作する場合の料金相場は、10万円〜30万円程度が一般的です。初回制作以降も、ホームページの更新や修正を行うには、運用費用も必要になります。

運用費用は、どのサービスが含まれるかによっても差がありますが、サーバーの維持だけであれば、数千円、コンサルティングや解析レポートも含めるものであれば、数万円かかる場合もあります。

サブスク型

サブスク型は、月額料金を支払うことで、ホームページの制作、更新、メンテナンスを行うことができます。月額料金は、数千円から数十万円まで幅広く、ホームページの内容や規模によって異なります。

また、サブスク型の場合は、初期費用が無料であるか、制作費用が抑えられている場合が多いです。

サブスク型の場合は、月額費用にどのようなサービスが含まれるか?トータルの支払額がいくらになるのか?を見定めるようにしましょう。

作ることは手段であって目的ではない

ここまで1ページで作るホームページのメリット・デメリットについてみてきました。

最後に改めて知ってほしいことは、ホームページは、何か目的を達成する手段であって、その制作自体が目的になることではないということです。

目的を達成するために、本当にホームページが必要なのか?そのホームページはどのようなものなのか?をイメージするとよいでしょう。

株式会社Nobolでは、1ページのホームページ制作を得意にしています。他社と違うのは、弊社の目的がホームページを作ることではなく、あくまでもその先にある売上の向上にフォーカスを当てている点です。

集客に課題がある方は、是非ご相談ください。