編集の河村です。
最近はWebで情報を検索するのに、検索エンジンと並行してChatGPTなどの生成AIを利用する人も増えているようです。当マガジンでも以前、以下の記事でそのことを紹介しました。
こういったユーザー行動の変化があるなかで、企業がターゲットとするユーザーに公式サイトやオウンドメディアの記事を読んでもらうにはどうすれば良いのでしょうか。
従来のSEO記事は効果が薄れていくかもしれない
Web記事へのアクセスを増やすためにまず対応すべきといわれるのがSEOです。そして、SEO対策としてよく行われてきたのが、検索上位に表示させたいキーワード一覧を基に、競合サイトよりも情報量で勝る記事を作成するという方法です。
しかし、ユーザーの情報検索の変化により、この方法は効果が薄れていくかもしれません。複数のWebサイトで紹介されているような情報を調べるなら生成AIによる要約で十分と考える人が増え、各記事のPがは減っていく可能性があります。
(従来のSEO記事の効果が下がり新規作成が減っていったとき、生成AIによる情報検索の質がどうなるのか、個人的に興味のあるところなのですが、今回の記事のテーマからは逸れるので別の機会があれば考えてみたいと思います)
読みたいと思ってもらえるコンテンツとは
生成AIによる要約で済まされずに、自社の記事を訪れて読んでもらうためには、他サイトにはない独自の情報・専門的な情報を記事化することに、重点的にリソースを割くことをおすすめします。要約ではなく記事全体を読んでこそ意味のある情報も重視すべきところです。
具体的には、以下のようなコンテンツが考えられます。
- 独自のアンケートや調査結果
- インタビュー記事
- 体験レポート
- 専門的視点のコラム・解説記事 など
インターネットで情報を検索しただけでは得られない、人間の実体験に基づいたコンテンツの価値が高まる、といえます。
特に、こういうことを伝えたいというものが明確にある場合、記事制作はとてもおすすめです。一方で、記事制作において何を記事にすれば良いかわからないということもよくあります。そういった場合は、記事制作会社などに依頼することで、自社にあるコンテンツの種を引き出してもらえるでしょう。
また、コンテンツを制作しているのがどのような人で、何を情報源としているのか明示することで、コンテンツの信頼性を高め、継続して読んでもらうことにつながります。
情報の発信元である自社の信頼性を高めるために、会社サイトで以下のような情報を充実させることも効果的です。
- 自社ならではの技術の紹介
- 商品・サービスの開発背景や企業の歴史
- 専門用語・専門知識の解説
なお、商材やターゲット、記事の目的によっても、効果的なコンテンツは変わります。記事制作に着手する最初の段階で明確にしておきましょう。
同時に、無断転載や無断データ学習など、自社が時間と労力をかけて制作した情報を流用されない対策を行うこともおすすめします。無断利用を禁止する旨を明記するとともに、状況に応じて情報の一部をクローズドの状態にして、登録ユーザーにのみ共有するという方法なども考えられます。
わざわざ読んでもらえるコンテンツを制作するには
記事制作を成果につなげるためには、企業の信頼性を損なわない記事の品質や、ターゲットに合わせた読みやすさも重要です。これらをクリアするには記事制作に関するスキルと時間が必要なため、記事制作は外注されることも多い業務です。
ただ、記事制作会社に丸投げでは、前述のような読んでもらえる記事を制作するのは難しくなっていくでしょう。これからの記事制作では、記事制作を発注する企業と記事制作を行う制作会社の、円滑な情報共有と協力関係が求められます。
具体的にどのように記事を制作していくと良いのか、今後の当マガジンでまた紹介したいと思います。