2023年5月にGoogleはSGE(Search Generative Experience)と呼ばれる、生成AIを用いた検索結果を表示するテスト版を公開しました。

今回はSGEがどのような機能なのか、ユーザーの検索行動はどう変わるのか?などについて解説していきます。

SGEとは?

SGEは2023年5月に発表されたGoogleの新しい検索回答の方法で、従来のオーガニック検索結果の上部に生成AIによる回答を表示するというもの。

SGEはGoogle Search Labという一部のテストユーザーのみが利用可能な、実験段階であり、記事執筆時点(2023年8月28日時点)では、米国のみで利用可能となっています。2023年8月30日に、日本でもテスト機能として利用可能になりました。

SGEは従来のようにメディアのページに直接アクセスすることなく、ユーザーはより精度の高い情報を得られるようになることを狙ったものです。

いままでの検索と何が変わる?

情報発信するメディアの立場からすると、単純な回答はページに辿り着く前に、生成AIの回答でユーザーが満足する可能性は高まりそうです。

一方で、生成AIの内容の真偽性や、より詳しい情報を知りたいと思った場合に、ページを訪問するような流れが想像できます。

とはいえ、これまでページが果たしてきた役割の多くをSGEに取って代わられるという考えはできそうです。

SGEでできること

SGEはまだ実験段階ですので、テストユーザーからのフィードバックで今後機能は変わっていく可能性がありますが、発表されている一部の機能を紹介します。

生成AIによって、検索の上部に回答を表示する

検索上部に生成AIによる回答が表示されます。

キーワードにカーソルを当てると、用語を表示してくれます。

さらに検索結果には画像や動画など、より回答をしりやすくする機能もあります。

参考:https://blog.google/products/search/google-search-generative-ai-learning-features/

閲覧中の記事で要約をしてくれる(SGE while browsing)

SGE while browsingという機能で閲覧している記事中で、ボタン一つで、要約を表示してくれます。また、項目をタップすると、該当する箇所がハイライトで表示されるという機能です。

https://blog.google/products/search/google-search-generative-ai-learning-features/

ショッピングでは、選び方も表示

商品を表示させる以外にも、選び方や注意点を表示してくれます。

「プールパーティー用のBluetoothスピーカー」などの製品に関する情報を検索すると、関連する情報や購入オプションが提供されます。

参考:https://blog.google/products/search/search-generative-ai-tips/

SGEが登場すると検索行動はどう変わる?

検索は自然言語で行うように

SGEで生成AIの回答が上部に表示されるようになると、ユーザーの検索行動がより自然言語(人が使う文章)に近い検索になっていく可能性はあると思います。

これまで検索といえば、複数の単語をスペースで区切って検索するというのが普通でしたが、今後はより本当に知りたい質問を直接するようになるかもしれません。

生成AIにはより具体的な質問をしなければ、欲しい回答は得られないということをユーザーがわかってくれば、より具体的な質問をするようになるのではないでしょうか?

たとえば、とあるユーザーがChatGPTで記事制作補助している会社を探しているとしましょう。

いままで:「ChatGPT 記事制作」
これから:ChatGPTで記事制作代行できる会社はある?

たとえば、従来の単語を並べた検索では動詞を省く傾向が強いため、結局ユーザーが自分で記事を作りたかったのか、誰かに作って欲しいのか、など、最終的な検索意図をGoogleに伝えるのが難しい部分がありました。つまり単語を並べただけでは、Googleに検索意図をしっかりと伝えることが難しいのです。

しかし、文章で質問する方法であれば、検索意図をしっかりと伝えることができ、検索意図により近い回答が生成AIから生み出されるということになります。

知識系の検索はページをクリックしなくなる

一般的にGoogle検索では以前からKnowクエリという知識や情報を知りたい検索行動が分類されているのですが、単純に情報を知りたいだけのKnowクエリについては、回答の精度が上がることで、メディアのページには飛ばなくなる傾向は増えていくのではないかと推測されます。

ただ、より詳しく知りたい場合は、生成AIの回答の正確性を確認したいという点で、ページがクリックされることは変わらないでしょう。

メディアを作る立場としては、自社メディアが1次情報など信頼できる情報を発信しているか。また、そのジャンルについて、専門性の高い内容を発信しているか。誰が発信しているか。といった、信頼性が重視される傾向が高まる可能性があります。

これは、GoogleからすでにE-E-A-Tという評価のガイドラインが発表されていますが、この内容は今後も重要な要素となりそうです。

SGEに関するニュース

[1]…3 new ways generative AI can help you search(2023/5/25)
[2]…Learn as you search (and browse) using generative AI(2023/8/15)
[3]…生成 AI による検索体験 (SGE) のご紹介(2023/8/30)